中国発祥の人気ゲーム麻雀の歴史などについて、詳しく解説するサイト『麻雀の歴史』

●●●形成過程●●●

【過渡期のゲーム】

マーチャオというゲームから麻雀が生まれたわけですが、現代の麻雀というゲームが成立
するまでにも過渡期のゲームは幾つも存在していたと思われます。
その中の1つに、江西紙牌(シャンシーチーパイ)というゲームがあります。

【江西紙牌】

この牌は福建牌、徽州牌と同じく馬弔から出たものです。
万子、吊子、文子があり、各種1〜9の牌があります。
この27種が各4枚で計108枚です。
それとは別に公将という牌が3種類あり、これは麻雀の発・中・白に相当します。
これも各4枚、これで計120枚です。
この他に花将が5種類で各1枚あり、合計125枚となります。
江西紙牌の万子は銭の単位で、麻雀の万子に相当します。
江西紙牌の吊子は紐に通した穴あき銭を意味し、麻雀の索子に相当します。
江西紙牌の文子は穴あき銭を意味し、麻雀の筒子に相当します。

【三元牌】

江西紙牌の段階では、風牌も三元牌も存在していません。
麻雀と呼ぶためには東南西北の風牌の存在、白発中の三元牌の存在は欠かせないでしょう。
三元牌は麻雀以前の葉子戯にも見られます。
しかし馬弔の文子における枝花や空湯のように各スートに付属した形であり、それが独立
したものではありませんでした。
これが江西紙牌になると公将が独立しており、麻雀の白發中と対比されています。
大三元は中国の国家試験(三元中選)に由来するという説が有力です。
しかしこれとは別の説もあります。
初期の麻雀で三元牌は「龍鳳白」でしたが、これが「発中白」に変化したのは中国が中華
民国になってからで、清王朝のシンボルであった「龍」を使用することに反対し、中国が
発展するようにと「龍」に「発」を、「鳳」も「中」に変じたという説です。

【東南西北】

中国では、方位は東南西北と呼称されます。
この順番にも理由があり、中国では方位にも位階があるからなのです。
東は太陽の昇る方角で第一位、南は東の次に暖かい方角ということで第二位、西は太陽の
沈む方角で第三位、北は一番寒い方角なので第四位です。
そこで風位は東南西北と呼称されるようになり、麻雀の親順もその風位順に従って東南西北
で移動するようになったそうです。